今日は俺の誕生日だ。
都合良く今日はオフだったためと出かける約束をしていた。
だが、には今日が俺の誕生日だということを伝えていなかった。
今更、自分から言うのもなんだしな。
俺は今まで自分の誕生日を特別意識していなかったので、今の自分を客観的に見ると少し恥ずかしかった。
王子
悩んでる内に約束の時間になってしまった。
少し重い足取りで待ち合わせ場所へと赴く。
其処へ着くとがもう既にいた。
俺は思わず、大きな声で彼女の名を呼んでいた。
「!!」
「イザーク、誕生日おめでとう」
まさかそんな言葉がでるとは思わず、俺はが目を見開いてしまった。
俺は教えていないはずだ。
そんな素振りも何もしなかった。
なのになんでわかったんだ?
俺はまさかそんなことを口に出して言うのは出来なかった。
が不思議そうな顔をしている。
俺は兎に角、返答しなければと思い咄嗟に言葉が出た。
だがその出た言葉は素っ気無いもので少し焦った。
の反応を見てみると何故か子供扱いされているような気がした。
の瞳がそう語っているようにみえた。
俺はどんどん自分が不機嫌になっていった。
「イザーク、プレゼント何が欲しい?」
俺はその言葉に目を見開いた。
だが、直ぐに名案を思い付きに言ってみた。
「が欲しい」
がそれを聞いて一瞬で表情が変った。
錯乱しているようだ。
は普段ポーカーフェイスを保とうとしているから、そんなを見ているのが楽しかった。
だが、それも長くは続かなかった。
がなかなか返答しない所為で先ほどよりも機嫌が悪くなる。
そしてその様子に気付いたが反論してくる。
「イ、イザーク?私、モノじゃないんだけど・・・」
「がいい」
「だから・・私・・んっ!!」
このままでは暫く反論が続きそうだったから、俺はの口を塞いだ。
これが一番手っ取り早いからだ。
どうせ聞いてやらないしな。(微笑)
の漏れる声や吐息に我慢が出来なくなる。
やがて、は苦しいのか俺の胸を押して来た。
だが、女の力が男の俺に勝てるはずもない。
しかも、俺はの後頭部や腰に手を当てられているため抜け出せるわけもなかった。
の文句が聞こえてきそうだと思った。
の力が抜けていくのを確認すると俺はを開放した。
自由になったが呼吸を整えようとする。
だが、が冷静になる前に俺は行動に出る。
「行くか」
それを聞いては目を見開いた。
思わず溜息が漏れた。
そんなを見てやはり離せないなと思う。
今回はの文句もなくそこから離れ、エレカに乗り込んだ。
その後、どうなったのかは2人だけの秘密。
<あとがき>
WEB拍手お礼に使っていたものです。
更新した日がイザの誕生日に気付いて急いで書いたものです。
あいかわらず短いのはお許し下さい。
やはりキャラサイドは難しい。
2.姫にコレのヒロインサイドがあります。