「あの・・・一つ聞いてもいいですか?」


「ええ、構いませんわ」





レイ・ルナマリア・の三人で談笑を休憩時間と称してしてた時、突然ルナマリアが畏まってに問いかけた。


それにレイは失礼なことは言わないだろうな、と内心、心配しながら此方を窺っている。


当のはといえば、ニコニコと笑顔を振りまきながら次を急かした。





さんのファミリーネームは”デュランダル”なんですよね?

 と、言う事は・・・・その、噂の議長の妹さんなんですか?」


「ええ、その通りですわ。唯、血の繋がった兄妹というわけではもちろんありませんけれど」





ああ、そのことね、とは思った。


約半年前、は公式的にギルバートの妹として発表された。


だが、が公の場に立つの進水式の後、という事になっているので顔は殆ど知られていない。


ファミリーネームを出してしまえば一発であるが、そうでなければ一般人と差ほど変わらないものであった。


中にはもしや”光の神である栄光の光と呼ばれた、・メル・グランド・エイダス・グリース”なのではないかと一時、


騒がれもしたが、幾らなんでも本名を使っているのは可笑しいだろうとか、幾つもの説が発生したがそれも数ヶ月で聞かなくなった。















ルナマリアはの返答に目をキラキラさせ、に向かって身を乗り出した。




「あ・・・、すみません!!私ったらご無礼を!」


「全然構いませんわ。

 ですが、それより準備を再開した方がいいですわよね?

 すみません、なんだかお邪魔してしまったみたいで・・」


「そんなことはありません!さん!!」


「・・・そうですか?ありがとうございます」






楽しく談笑していたのはいいが、進水式の準備はまだ続いているはずだった。


なのには二人も借りていた事に気づいて作業に戻るように伝える。


とても悪い事をしてしまった気がするが、はとても楽しかった。


戦後も戦前もこんなにのんびりする事はなかった。


たまにはこういう事もいいだろうか?とは考えた。


そういえば、はラクスにもこの事を話していないのに気づいた。


彼女は本当に私の事を親友として扱ってくれるので、悪かったな・・・と思った。


でも、これは自分で決めた事だから中途半端にはできないかな?


流されてみるのもいいかもしれないと思って、は此処にいるのだったのだが。
















「そういえば、さんはこれからどうするんです?

 議長の方に戻るんですか?」


「いいえ、私はお兄様の邪魔をしてはいけないから・・・レイと一緒に居るように言われているのですが・・・」





ルナマリアはそれに気づいてに問いかけたことに、は お邪魔ですか?と、付け足して二人に逆に問いかける。


レイはその事を聞かされていなかったのか、唖然としていたが、ルナマリアは



「全然邪魔じゃないですよー。むしろ居てくれた方が嬉しいです!」



と、元気良く答えた。


はそれにありがとうございますと、礼をいい、二人について行く。


レイにだけ聞こえるように ごめんね?と呟きながら・・・・・。
















プラントでこんなに元気のある女の子に会えるなんて思わなかった。


見ているだけで楽しくなるわね。


本当に無邪気、純粋って感じで・・・・くすくすっ。



















act.04 戦いを呼ぶもの
















はレイ・ルナマリアの後について歩いていると、妙な感覚に襲われた。


無念を叫ぶ人の声を――――。



(・・・・何処か襲われたのかしら?でも、どうやって?)



そう考えた時、ギルバートが言っていたことを思い出した。


”軍事式典に一般人も招待する”と―――――。



(はあ、しくじったのかしらね・・・・彼は。それとも確信犯?)



そうは思ってもパトリックの取った道よりは遥かに良いものだと思うから、彼を否定することは今の段階では言えない。


そして、ギルバートは言ったのだ。



に世界を見せる”と、だから”私を導いてくれ”と―――――――。



は自分自身、道を決めかねている事を知らなかった。

















ドオオオォォォンと、物凄い爆発音が辺りに鳴り響いた。


突然なその事態に驚いて、兵士たちは騒ぎ出した。





「何なの!?」


「6番ハンガーの方角だ!!!君は・・・」


「此処で待てと言うのでしょう?ですが、私は此処に留まるつもりはありませんわ」


「・・・・分かった。だが、危険な事はしないでくれ」


「分かってるわ。あなた方の邪魔になるつもりはありませんもの」







拒否されるとは思っていなかったレイは驚愕する。


周りはざわついているのに対照的では冷静である。


は一度言い出したら聞かないのだから、彼女の言う通りにするしかない。


横でルナマリアがそれに対し、批判しているがこの際、聞いてはいられなかった。




「行くぞ!」


「え?・・・ああ!!もうっ!」




レイが声を掛け、走り出しそれについて行くの姿を見て、ルナマリアは何でこうなるのよ!と叫び、その後について行った。















「大丈夫か?」


「ええ、大丈夫ですわ」





非常事態になっても敬語を止めないに腹を立てつつ、レイはに手を差し伸べた。




「え?」


「手を貸せ」


「え・・・、あ、うん」




はそれが何を意味しているのか分からず、顔に困惑の色を浮かべていると、レイはそう付け足した。


それで漸く分かっただが、そんな事しなくても大丈夫なのに・・・。と思った。


だが、の身体能力を知らないレイがそれに気づくわけもなく、仕方なくレイの手を取った。





「ありがと・・・。」





まさか礼を言われるとは考えもしなかったのでレイは唖然としたが、直ぐに立ち直ると ああ。と一言返した。


そしての敬語が抜け切っている事に気づいたレイに笑みが浮かぶのであった。


それを少し後で見ていたルナマリアは非常時なのにこんなに恋人同士のような雰囲気を立てている二人に驚きながらも、


二人の本当の関係が気になっていた。






(ひょっとして・・・・ひょっとするかも!!)
















































<あとがき>
レイしか出てこない〜。(汗
他の出番はもう少し待って下さい!
次もレイと議長しか出てこない気も・・・。
更新ペースが上がるよう祈って居て下さい!
それにしても、上がりませんねぇ。


今回はレイとヒロインの仲を妖しがっているルナマリアの話でした!!(なぬっ
レイはヒロインの事は少しだけ知っているだけで、殆ど知りません。
まあ、惹かれてはいるようですが・・・。
それはそうとなかなか、一話目が終わりませんねえ。困りました。
次で終わりますよ!多分・・・。
種の方書かないで何しているんだって感じですが。
こっち読んでからでもいいかな?って・・・。
イザークとはやはり競い合う運命なのか?!アスラン・ザラ!!
彼は黒ザラさまが大好きですよ。私は。
でも、アニメ沿いでは書く予定なし!ですね
私的にはレイとイザークが争ってくれると嬉しいのですが・・・。

それでは、次回も読んでくださったら嬉しいです。