受験生 311名
ヌメーレ湿原へ突入
51次試験 4
「ちっ またマラソンかよ」
「くっ ぬかるみがひでーな」
皆言いたいことさまざまである。
ちなみには底の薄い靴を履いていたので機嫌最悪である。
もちろん、ぬかるみにはまるヘマなどはしないのだが・・・。
ふと、キルアが口を開いた。
「ゴン
もっと前に行こう」
「そうね」
(さすがゾルディックの者ね。
でも、感心する反面哀れね)
「うん
試験官を見失うといけないもんね」
「そんなことよりヒソカから離れた方がいい」
「?」
「あいつ殺しをしたくてウズウズしてる」
「!」
「霧に乗じてかなり殺るぜ」
「なんでそんなことわかるのって顔してるね」
「なぜならオレも同類だから
臭いでわかるのさ」
「同類・・・?
あいつと?
そんな風にはみえないよ」
はキルアの話を聞き少し悲しくなった。
それはゾルディック家のことを知っているからである。
実ははヒソカを止めるチャンスをずっと伺っているのだった。
そのため口数も少なくなりゴンたちとヒソカの様子を観察しているのだった。
ちなみにゴンたちは自分らのことで精一杯のため気づかれていなかった。
ゴンはあまりキルアの言ったことが分からなかったらしい。
だがそこまで言うと、いきなりゴンが後ろを向いた。
「レオリオーーーーーーー!!
クラピカーーーーーーー!!
キルアが前に来たほうがいいってさーーーーーー!!」
とゴンが緊張感のない叫び声をあげると、うしろのほうから
「どアホーいけるならとっくにいっとるわい!!」
と、ゴンに負けないくらいの大声でレオリオが叫び返してきた。
しかも、まだ叫び続ける。
「そこを何とかがんばってきなよー」
「ムリだっちゅうーの」
ゴンの後ろではたちが呆れている。
「緊張感のないやつらだなー」
「くすくすっ、そうね
でも、この状況で他人を心配できるなんてすごいわ。」
「そうだな」
「・・・ところで、クラピカとレオリオって?」
「あとでゴンが紹介すんじゃね?」
「そっか」
キルアの一言では何かを感じ取った。
「一段と霧が濃くなってきたな」
(ヒソカ・・・。
何事も起こさないでよね)
の心配もむなしく悲鳴が聞こえてきた。
はそれがヒソカではないことを祈った。
うわぁぁ
ひぃぃぃぃ
「あれ?なんであんな離れた方向から悲鳴が!?」
「だまされたんだろ」
(そうなら まだいいけど・・)
と考えながら、まだヒソカではないことに安堵していた。
でも、もうすぐ動き始めるのは空気によって伝えられていた。
「ゴン・・・ゴン!!」
「え? 何?」
「ボヤッとすんなよ
人の心配してる場合じゃねえだろ」
「そうよ、ゴン。
キルアのいう通りよ。
少しは自分のことも心配して。」
「うん」
ゴンは2人のことを心配しているようだ。
それはゴンの良い所だがそれが命取りになるときもある。
ハンターになるならなおさらそうだ。
そしてキルアは話しつづける。
「みろよ
この霧 前を走る奴がかすんでるぜ
1度はぐれたらアウトさ
せいぜい友達の悲鳴が聞こえないように祈るんだな」
そこでやっと納得してくれたようだ。
ひとまずたちの苦労は報われるかと思った。
ってぇーーーーーーーーーーーーーー!!!
レオリオの悲鳴がゴンは聞こえてきた。
もちろん常人には絶対に聞こえないような声だったが、ゴンにははっきり聞こえていた。
もちろんにも聞こえていたが、レオリオのことを知らない。
「レオリオ!!」
「ゴン!!」
ゴンはレオリオの名を呼んでいってしまった。
もう姿はみえなくなってしまった。
このときも何か感じ取っていたようでキルアに言った。
「キルア
私も行ってくるね」
「え!!
なんでまで!」
「ゴンのこともあるし。
・・・知り合いの不始末は私がつけなくちゃっ」
このときキルアはに何を言ってもきかないと感じた。
「っち、どうなってもしらねぇぞ」
「うん、いいの。
キルアも気をつけて」
「ああ。」
キルアが見えなくなるとは口を開いた。
「やっぱ、ヒソカかしょうがないな。
―――精獣召喚””」
そう言った後、空間が歪み犬か狼のような獣がでてきた。
「、ヒソカのところまでお願い」
「分かりました、主」
そこですごい勢いでヒソカの方へと向かっていった。
「おねがい、間に合って・・」
<あとがき>
なんか1次試験書くだけで沢山話数使ってる。
1話が短いのもあるかも知れないけど。
気長にまってくださいまし。
会話文が多くなる・・・。